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やり方を間違えると大変! モルタル壁の塗り替え時の注意点

2021.09.07


 目次
 
近年ではたびたび目にするモルタル外壁の住宅。
全国的にモルタル外壁が普及したのは昭和25年前後といわれ、それ以降の国内の住宅には不燃性の高いモルタルやサイディングボードなどの建材が使用される様になりました。
モルタル外壁には、サイディングボードの様な継ぎ目がないのが特徴ですが、職人が一軒ずつ現場で仕上げていくものなので、どうしても仕上がりに職人の技術の差が出やすくなります。
また仕上げ方にも様々な方法があるため、モルタル壁を塗り替える際には他の外壁材以上に注意が必要です。
本記事では、モルタル外壁の劣化症状や仕上げの種類、施工工程、塗り替え時の注意点などをご紹介します。

モルタル外壁の劣化症状

モルタル外壁は、新築してから8~13年前後、塗り替え終了後10年前後経過すると、徐々に劣化が見られる様になります。
主な症状は、劣化具合が低いものから高いものまで以下のようなものがあります。

・カビやコケの発生(劣化レベル小)
外壁表面の塗膜の防水性能が徐々に低下するのにともない、モルタルが水を吸いこんでカビやコケ、藻が発生する様になります。


・チョーキングの発生(劣化レベル中)
外壁の表面を触った時に、白い粉の様なものが手に付着する様になります。
これをチョーキング現象(白亜化現象)といい、塗膜の防水機能が低下していることを示しています。
したがってチョーキングが発生する様になると、そろそろ外壁の塗り替えを検討する時期です。


・クラックの発生(劣化レベル大)
外壁のクラック(ひび割れ)は地震や強風などの外的要因の他に、経年劣化による構造躯体の乾燥収縮により発生します。
外壁にひび割れが数多く発生する様になると、塗膜の弾力性がなくなって保護機能が低下したことを示しています。
そのまま放置し続けると外壁内部に雨水が侵入し、ラス網が錆びて外壁が欠落してしまうことにもなりかねません。


・塗膜のはがれ(劣化レベル大)
塗膜が剥離してしまっている場合には、塗膜の付着力が明らかに低下したことを示しています。
ここまで進行すると壁を保護する機能はほとんどなくなっているので、早急に塗り替え工事を行う必要があるといえます。


モルタル外壁の仕上げの種類と施工工程

モルタル外壁には、様々な仕上げ方法があります。
この章では代表的な4つの工法について、それぞれの特徴や施工工程をご紹介します。

・リシン吹き付け
細かな砂利や砂などの骨材と塗料を混ぜたものをコンプレッサーで吹き付ける工法です。
費用が安いため、1980年前後に建てられた家に多用されていました。
マットで温かみのある落ち着いた風合いに仕上げることができます。


・吹き付けタイル
スプレーガンで模様吹きをして、立体感のある独特の風合いを出して仕上げます。
玉吹きにて壁に玉状の凹凸を付けた後に、仕上げの上塗り塗料を2回塗ります。
その他では、吹き付けた後にローラーで凸部をつぶす工法もあります。(ヘッドカット工法)
耐久性の高い塗料を使用することで、壁面の耐久性を向上させることができます。


・リシンかき落とし
リシンを吹き付けた後に剣山などで引っ掻き、ザラザラとした表面にしていく工法で、重厚感のある仕上がりになります。
手間がかかるため、費用がリシン吹き付けよりも割高になります。


・左官仕上げ
左官職人がコテで模様を付けて仕上げる工法で、仕上げの模様には様々な種類があります。
職人によって仕上がりに差が出やすく、綺麗に仕上げるためには高い技術が必要になります。
また手作業による仕上げのためデザインの自由度が高く、模様によって価格が大きく変わります。
代表的なものとしてアイカ工業の「ジョリパット」やエスケー化研の「ベルアート」があり、ローラーやハケなどで仕上げることもできます。

モルタル下地の外壁の塗り替えの注意点

この章では、モルタル下地の外壁を塗り替える際にはどの様な点に注意すればよいのかをご紹介します。

塗り替えによって仕上げのテクスチャーが変わってしまうことがある
リシン仕上げや吹き付けタイルなどの表面に凹凸のある外壁に塗装すると、凹凸が消えて元のテクスチャー(模様やパターン)が変わってしまうことがあります。
どうしても元の風合いを残したい場合には、下塗りに微弾性フィラーではなくシーラーを使用する、または塗装するのではなく再度吹き付けするといった方法で行う必要があります。

仕上がりを良くするためには下地処理が重要
汚れやコケ、剥がれかけた旧塗膜が付着したままの状態で塗装すると、仕上がりに影響するばかりでなく、新しい塗膜が剥がれやすくなってしまいます。
したがって塗り替えを行う前には、高圧洗浄やケレン作業などの下地処理をきちんと行っておくことが重要です。

塗料の吸い込みに注意する
モルタル仕上げの外壁では塗料の吸い込みが起きやすいので、必要な塗料が増えて施工に時間がかかり、色ムラが発生しやすくなります。
そのため、吸い込みを止めるタイプのフィラーやシーラーを使用し、施工期間にも余裕をみておくと良いでしょう。

弾性塗料を使用する
モルタル下地の外壁は、経年劣化や地震による揺れなどの影響で非常にひび割れが発生しやすくなります。
そのためゴムの様な弾力性があり、ひび割れしそうになった時に塗膜が伸びてひび割れを防ぐ効果のある弾性塗料が非常に適しています。
下塗りには微弾性フィラーを使用し、上塗りには単層弾性塗料や複層弾性塗料を使用します。
その他では、塗膜の表面にひび割れが生じない様にするために、塗装の際に砂骨ローラー(マスチックローラー)を使用して塗膜に厚みを付けると更に効果的です。

透湿性の高い塗料を使用する
モルタル下地の外壁は湿気により塗膜の膨れが起きやすくなるため、膨れ防止のために透湿性の高い塗料を選定すると効果的です。

ジョリパットなどの塗り替えの場合には専用塗料を使用する
ジョリパットやベルアートなどの塗り替え時には、それぞれのメーカーから専用の塗料が販売されているので、それらを使用する様にします。

まとめ

モルタル外壁のモルタル自体は防水性が非常に低いので、塗膜によって防水性が確保されているといえます。
そのため、経年劣化により塗膜の防水機能がなくなってしまう前に、しっかりとしたメンテナンスを行うことが大切です。
モルタル外壁の仕上げにはいくつかの種類があり、塗装方法もそれぞれ異なります。
この記事を参考にして、最適な外壁塗装を行う様にしてください。
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